橘木俊詔さんの
を読みました。
イギリス、北欧、ドイツ、アメリカ、日本など各国の社会保障政策全般を
その歴史的経緯などを含み紹介いただいています。
あわせて、社会保障の経済活動への影響などについても概論しています。
ただ、あまりに広範囲な議論ですので、
その入り口をさらっと概観することができるかできないかというところです。
ただ、多くの文献が紹介されていますので、
そちらを手引きとしてそれぞれの分野についての知識を深めていくことができそうです。
税方式と保険方式、社会保障の財源としてどちらが好ましいかということも整理できました。
本書では一つの理想的現実像として紹介されているデンマークですが、
読んでいる間にデンマーク人やノルウェー人の取引先と話をする機会がありました。
確かにデンマークの社会保障は安定しているとのことでした。
ただ、一定年収を超えれば租税負担率は70%近くになるとのことです。
およそ2/3を税で持って行かれることとなります。
あわせて高率の消費税が生活の中でかかります。
トレードオフであるとは思いますが。
日本の医療保険の複雑さを整理することについてはその通りと思いました。