編著 別城信太朗氏
本年4月より多くの企業で権利行使が始まることが予測されている
有期契約労働者の無期雇用転換制度についての最新の書籍です。
質問、回答、解説の形式で制度の概要や背景
制度に対応するためにすべき雇用主の準備について平易に説明されています。
具体的な就業規則や雇用契約書の文例なども掲載されており
丁寧で分かりやすいだけでなく、実践的な書籍となっています。
複数の有期雇用契約を通算し、
その契約期間が5年を超えると発生する無期雇用転換請求権ですが、
それを受け入れる企業の対応は様々です。
1) 単純に有期雇用から無期雇用に転換し最低限の規則の改訂などで対応する企業
2) 限定正社員制度など新たな人事制度を発足し、積極的に制度を活用しようとする企業
3) さらに進んで正社員としての受け入れを検討する企業
企業経営には答えはありませんので、
その対応のどれが正しくどれが望ましい、どれが間違いということはもちろんありません。
ただ、大きな制度転換ですので、いずれの対応をとるにせよ
自社の人事戦略を改めて考え直す機会として向き合うべきであることは間違いありません。
多忙を極める中小企業の経営者の方が
限られた時間の中で今後の人事戦略を考える上で
どの点に留意し、どのように考え、具体的にどのように準備するのか。
それらの事柄についてとても良いガイドになるかと思います。
私も本書で学んだ内容をまとめ
ご縁をいただいた経営者の方に説明できる資料を作成してみようと思います。