2017年中小企業白書の中の東海バネ工業株式会社さまの事例です。
ホームページがとても分かりやすく整理されていて好感を抱きました。
事例で紹介されている特徴や戦略も興味深いものです。
同社は大阪市にある従業員86名の金属バネの設計・製造・販売事業者です。
① 同社のビジネスモデル
1)誰に:単品・小ロットで特殊なネジを調達したい法人、個人に
= バネの困ったを抱える人
2)何を: 他社には作れないバネを
3)どのように: 小ロットの受注生産により提供する。
② 弱みと課題
4)小ロットであるので大量生産による製品よりも単価が高くなる。
5)付加価値に見合う単価を維持していくこと
同社が課題を達成し、少量受注生産のビジネスモデルにより
事業を維持成長するために行なったことは
③ バネ職人の技術力を向上するための人材育成の仕組みを作る
← 顧客が求めるどんなバネでも生産できればビジネスモデルを維持できる。
← 職人に自身の成長を実感させることができればバネ職人を育成できる。
→ 各職人の詳細な成長記録作成、社長による職人面談の実施、成長事項を積極的に評価
④ 顧客対応力を高めるためにITを活用する
← 不定期・少量発注の条件下で短納期の実現が求められている。
← 過去の受注情報をDB化し、発注時の納期目安を迅速に把握できるようにする。
← 生産現場との連携をIT活用により自動化し、正確な納期を迅速に回答できるようにする。
これらの取り組みにより
同社にしか作れないバネを99.9%の納期遵守率で確実な品質で納品することができ
結果、自社による値決めを可能としています。
さらに、
⑤ 販路拡大のために積極的にホームページを活用
誰に: バネの困ったを抱える人=単品・小ロットでバネを調達したい法人・個人に
何を: 同社が困りごとを解消できることを
どのように: 同社が持つ技術情報を惜しみなく開示し、
一般には入手困難な情報まで掲載し訴求する
外部コンサルの助言に基づき、ホームページを上記の戦略に基づきリニューアルし
多くの新規受注の獲得にも成功なさっています。
今後は同社のビジネスモデルにより海外市場にも挑むとのことです。
すでにホームページも英語化なさっています。
さらなる事業発展が想像できます。