東京都武蔵野市の株式会社Knot(ノット)さまの事例です。
時計が好きな方はホームページを見ると思わず買いたくなりますのでご注意を。
日本の時計業界は、セイコーやシチズン、カシオなど
高いブランド力、技術力、生産力を兼ね備えた少数の大手メーカーによる寡占状態でした。
ネット以前の時代であれば、新規参入は販路の面からも考えても極めて困難と言えます。
そのような市場環境の中でノットさまは2013年に創業、
時計業界への新規参入に成功し、
2016年には国内外で15億円以上の売上高を得るまでの成長を獲得なさいました。
同社の強みや競争優を確認すると
① 社長が海外腕時計ブランドの代理店事業での成功を納めた際に蓄積した経験やノウハウを持つこと
② 製造小売業の流通モデルにより、高品質な製品を従来よりも安価に消費者に提供していること
インターネットによる直接販売により安価に提供するだけでなく
下記のカスタマイズを通して消費者との対話を実現し、その距離を縮めることに成功しています。
③ 国内の時計工場との連携を強化し、ブランド力のあるメイドインジャパンの腕時計を実現していること
← 寡占している大手メーカーが原価低減のために国外生産へシフトしていることで
国内の時計部品・組み立て工場などが廃業に追い込まれており、
メイドインジャパンの実現が困難になっていること。
④ 時計を一人一人の好みあわせてカスタマイズする”遊び”の要素を取り入れていること。
②③④により国内の顧客はもちろん、国外の顧客の獲得にも成功しています。
ホームページを拝見すると多言語対応をなさっており、
実際に本体やベルト、ベルトのバックルなどを選び簡単に
自分好みの時計を創っていくことができます。
手にとっていないので断言はできませんが、
価格も大手メーカーのものに比べると随分と割安に感じます。
一人の顧客の時計の購買頻度はあまり高いとは思えませんが、
同社の時計はその値ごろ感から複数購買する顧客も多いように思います。
個人的には子供への贈り物に使おうかとも思いました。
納期も受注後1〜2日で発送とのことですので、そのような用途にも適します。
とても興味深い事例でした。