商品バーコードをスキャンすると自分の母国語で商品情報が表示される。
そのようなアプリを開発し
アプリを活用したビジネスモデルを沖縄から首都圏へと拡大している
株式会社Payne(ペイク)さまの事例です。
同社のアプリを利用する外国人観光客が商品バーコードをスキャンすると
基本的な商品情報はもちろん、動画や画像、口コミ、アレルギー情報などが表示されます。
1)受け取り手である外国人は店頭で母国語による豊富な情報を瞬時に獲得でき
2)送り手である製造事業者は消費者にとって魅力的であろう情報を
実際にその商品を手に取った極めて確度の高い見込み客に提供することができます。
現在では首都圏でも事業を拡大する同社ですが、
① 成功の秘訣は創業の地沖縄でのスモールスタートです。
沖縄を訪れる外国人観光客をアプリを利用する情報の受け取り手とし
1)販路開拓先を沖縄県内のお土産メーカーに定め
2)地域広報誌やローカルテレビなど地元メディアを活用したプロモーションを積極的に行い
営業活動開始から半年間で
3)沖縄県内にあるほとんどのお土産メーカーを契約事業者として獲得することで
4)同社のサービス利用者を増加することに成功し
ネットワークによる強みを確立しながら、売上を拡大しました。
② 首都圏への展開にあたっては販路開拓先を転換しました。
お土産メーカーから外国人観光客の消費拠点であるドラッグストア(小売店)へと移しました。
利用者である外国人が受け取る価値は上述の通りですが、
5)店頭での情報の送り手である小売店は、
外国人との接触機会の低減による店員の負担軽減と
人手不足への対応という価値を受け取ることができます。
6)製品情報の送り手である製造業は沖縄での土産メーカーと同様に
見込み客にとって有益であろう情報を送り出すことができます。
このシステムの特徴的なこととして挙げられるのは
「興味指数」を見える化できることです。
今、どのお店で、誰が、何を手にとっているのかのデータをリアルタイムで収集できますので、
小売店はPOSにより結果情報ではなくその先行情報を入手できます。
メーカーも自社製品と協業製品とを比較分析するためのデータが収集できます。
これらのデータの利活用により客単価や売上が向上することも実証されているとのことです。
素晴らしいホームページにも魅了されましたが、
とても興味深いビジネスモデルです。