亥子屋商店と書いて、いのこや商店さまとお読みします。
山形県の肥料や燃料、お酒を販売する小売店がCafeを開店された事例です。
1) 農業用資材などは農業人口の減少で市場自体が先細りしています。
2) お酒は量販店と進出により競争環境が強まり顧客が流出しています。
そのような経営環境における脅威に対応するために、
かねてからの夢であった飲食店をオープンすることを計画なさいました。
同社の強みを確認すると
ヒト: 店主が調理師としての資格や経験を持っています。
長年にわたり顧客としてきた地元農家との繋がりを持っています。
モノ: 店舗内に調理場を備えています。
ノウハウ: 調理師としての経験ノウハウがあります。
酒店としての飲食物販売ノウハウや顧客情報があります。
これらの強みを生かした飲食店の実現を計画し、
地元農産品を使ったパスタやピザを提供するランチタイム限定のCafeを開店されました。
とても魅力的なホームページ
http://hinata-cafe.jp を拝見すると、
パスタやピザに加えて日本酒も紹介なさっていらっしゃいます。
お昼の時間にすっきりとした日本酒を飲みながらピザ。
とても幸せな心持ちになるだろうなと感じました。
元々の業態からすると完全な多角化になりますが、
経営計画を策定なされることで、自社が元来持つ資源や強みをうまく活用し
かつ、形態もランチタイム限定のCafeとし、きれいで無理のないスタートを切られています。
実際にcafeのオープンにより女性の顧客層を増やしていらっしゃいます。
資源の展開方向を変えることで、新たな顧客層の開発に成功なさった事例と言えます。
事例概要
名称 | 有限会社亥子屋商店 陽Cafe(ひたなカフェ) |
ホームページ等 | http://hinata-cafe.jp |
概要 | 山形県川西町の小売業 各種農業用資材、灯油など、酒の小売店 |
従業員数 | 1名 |
特徴、強み、機会 | 地元の愛顧 地元の農家との繋がりを持つ 酒店内に調理場を持つ 店主が調理師の資格と経験をもつ 予約制で飲食営業の実績がある |
弱み、脅威 | 1)市場の縮小:農業人口の減少による農作業資材販売の先細り 2)競合:酒の量販店への顧客の流出 |
課題(機会の活用) | 本格的な飲食店を営業する →本業を生かした経営形態の飲食店の実現 |
実施内容 | 経営計画策定 → 売上など将来目標の明確化 → 本業の現状把握 → マーケティング活動の実施 → カフェの形態の飲食店とする → 地元農産品を使ったパスタやピザを提供する ー 店舗の回想 |
成果 | 2014年6月 陽Cafe(ひなたカフェ)オープン 女性客の口コミによる広がり リピーターの獲得 看板商品ピザを3ヶ月で300枚販売 |
今後の課題 | お客さまとの出会いが楽しく、毎日が楽しい。 そのような気軽に一服できる場所を町内外の人に提供する |